2010年9月19日日曜日

-Human Orchestra-



というわけで新作の発表です。
今年の夏(主に8月)まるまるかけて作ったアニメーション作品なんですが、僕の今年の研究テーマとして「2Dと3Dの切り替えと音響の対比」をさぐる目的として、やってみたいことを全部試した作品となってます。表現自体に少々まとまりに欠けますが、技術的には過去の自分の作品と比べれば結構突き詰めた感はあると思います。


物語としての主題ですが「相似」をテーマに扱ってます。いわゆる「姿形が似たものは本質的な意味も似ているのではないか?」という事ですね。これは、作品を作る動機として「ミクロとマクロを行き交うような映像を作りたい」と思って、イームズのパワーオブテンをヒントにアイディアを展開させました。


音源ですが、友人のサウンドアーティストの大西義人氏に依頼。彼とは卒業制作の展示で色々話す機会があって、それ以来の仲なんですが僕の劇的に変化する映像に見事にフィットする音楽を提供してくれました。

制作プロセスなんですが、普段なら完成された音源>曲のルールを探る>ビジュアルのアイディアを展開>コンポジットという、MVを作る時のようなプロセスなんですが、今回に限っては映像を先行させて作りました。というのも大西君とのスケジュールの関係や、互いにアイディアを展開させる時に映像がある程度の形になってからの方が作り易いと思ったからなんです。

しかし映像を先行させて音楽を作ってもらうことは初めてだったので、色々と大変でありました。映像自体が音源抜きにしても、ある種の音楽的な構成にしないといけないし、劇的な画面展開をすると音源全体のまとまり感を出すのが大変だったりと、一度完成させた後に何度かトライ&エラーを繰り返しました。

という、色んな思いが詰まった新作ですので、是非ご覧下さいませ!

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