2014年7月24日木曜日

【レポート】「いつからCGはアニメーションになったのか」のメモ

なんかやらしいタイトル付けてしまったように思うんですが、コレは2014年の3月に「円盤」というイベントスペースで行われたアニメーション文化総合研究所の同名イベント。寺川賢士氏による司会進行、美術評論家の西村智弘氏の解説のもとイベントが行われました。

アニメーションの文脈において、CGはアニメーションなのか?という議論は度々目にするし、CGの本質が現実のシュミレートにある(軍事テクノロジーで研究され、弾道軌道のシュミレーションなどにCGが使われた)ので、それをアニメートと呼ぶべきなのか?という疑問はアニメーション表現に携わるものであれば興味深い問題だと思う。

おれ自身、CGを用いてアニメーションを作っているので、今回のトークイベントは大変興味深い問題=「いつからCGはアニメーションになったのか」を投げかけている。以下は当時のtwitterで書き込んだイベントのレポートです。

時々、あのイベントの事を思い出すんだけど、忘れないためにもブログに埋め込んどきます。








































2014年7月20日日曜日

【レポート】2014年の上半期に気になった作品

ご無沙汰しております、大橋です。
前の記事から三ヶ月も更新してないし、なにより自分の考えを活字に起こさないのも良くないと思い久々にblog更新。5〜6月はゆずのコンサートムービーやらazuma hitomiの映像周りの仕事で休みなしな感じでしたが、やっと生活が落ち着きを取り戻しました。。


そういえば昨年やってた毎月の気になる作品をチョイスしてたんですが、今年は特にやらなくても良いかなーと思ってたものの、一度インプットしたものを整理する機会はあった方が良いかなーと思ってリストアップしました。


カラスは真っ白 "fake!fake!" / A crow is white "fake!fake!" from wataru336 on Vimeo.
一発目はまずコレ。
植草航「やさしいマーチ」を初めて見たときの衝撃を思い出させる「カラスは真っ白」のMV。ビデオの構造的にも音楽的にも先に挙げた作品と類似してるところが多いが、(繰り返し似たレイアウトで少女が何かに走り向かってゆく)ミュージシャンのバックグラウンドを拾ったかのような舞台設定で、パステル調の雪景色と攻撃的でビビットなアニメーションの描写が彼の過去作品にはなかったギャップと痛快さがあってとても印象的で、新しい魅力を感じた。




Lumière 6 Excerpt I from Robert Henke on Vimeo.
レーザープロジェクターを用いた映像作品。過去のマックス・ハットラーが作った「X」という作品を思い出させますが、よりプリミティブな光の表現として「レーザーがあったかーーー!!!」と関心させられました。教会で光の運動を見る、、、というのも良いですね。自分の作品もレーザーで投影したいです。CG表現のアウトプット先が今後、3Dプリンターのような物質性を帯びた表現か、今回のようにいかに光の純度を上げていくかの2択になるんじゃないかなーと思ったり。



Don't Hug Me I'm Scared: 1 from Don't Hug Me I'm Scared on Vimeo.
既視感というものを上手く利用した内容。テーマは知育番組そのものなんですが、欧米の児童向けのアニメーションを見えるかのような暴力と笑いに溢れてて爆笑しました。



何故自分でもコレに感動したのが未だに分析しきれないけど、どうしてもピックアップしたいので。

BEARS ON STAIRS from DBLG on Vimeo.
3DCGがパペットアニメーションの代用から一周回って3Dプリンターを用いて3DCGが立体アニメーションになってしまったナンセンス感。あとクマの動きが良い感じです。これも中々笑えます。


Shape from Johnny Kelly on Vimeo.
ベクタールックのアニメーションで上半期目を引きつけたビデオ。レイアウトの美しさが光る内容ですが、面白いのがカメラが寄ったよきに単純な線が具象的なものに変容する表現が「解像度」の変化を面白く現してると思いました。


Springintgut & F.S. Blumm "Land Ab Neu" Music Video from nightcruising on Vimeo.
昔、学生CGコンテストをはじめとした国内のコンペを総なめした「ALGOL」の作者である岡本憲昭氏の実写MV。ムービーデータを3Dレイヤーにして箱庭的な空間にレイアウトした世界はgoogleのストリートビューをグリグリ見渡すような気持ち良さと妙なエモーションを感じさせる。2Dデータを3Dレイアウトするとチープになりやすいけど、そこを表現として自立させるところに痺れました。


スペシャプラス アイドルソングランキング from SPACE SHOWER TV on Vimeo.
上半期のトンチ大賞。こうして見ると人間の体の構造を垣間みる光の軌跡(CGだけど)が美しい(ヲタ芸だけど)コレ思い出した→


MIRAI MIZUE × PASCALS【WONDER -Trailer -】 from MIRAI_MIZUE on Vimeo.
水江未来氏の新作WONDERは劇場で行われた「ワンダーフル」で拝見しましたが、これまでの細胞アニメーションの持つレイヤー構造とは異なり、すべて一枚の原画でレイアウトが完結するように作られてるところが「細胞ルック」の作風では見られなかったポイントでした。有機的に飛躍する様々なイメージに、水江さんが目にしてきた形や色彩がフラッシュバックするかのようにメタモルフォーゼし、そこにアニメーションでしか出来ない表現を垣間みて感動しました。一方で劇場で過去作品も含めて一挙に見ると、JAM以降の細胞アニメーションの盛り上げ方が楽曲問わず最終的にカオスティックな方向に持っていきがちなので、今制作中の具象アニメーションがどういう構造を持ってるのかがとても気になるし楽しみです。



プロダクション風景をあえて見せてくパターンの中でも一番見ていて楽しかった作品。ザックリした感じも曲にハマってて良かった。



デモムービーですが、ハードの制約が生む質感にはグっと来ます。



最後は王道をテーマに。
実写のMVで「演奏シーン」「ダンス演出」という言葉だけならべると、いかにも手堅い演出になりがちだけど、舞台設定でそれらの王道演出を必然的な内容に変えた秀作。少女だらけのバレエ教室に色白の少年だけポツンといるシーンも美しいです。何げにミュージシャンに演技をさせるって結構リスキーだと思うんだけど、映像に見入ってしまいました。



ーーー

という感じです。実写多いかなーと思いつつもまとめてみたらアニメーションが多かったですね。。個人的に3Dプリンターをはじめとした新しいハードを使った映像表現が下半期に続出するんじゃないかと期待しちゃったりしてます。

という感じで下半期も宜しくお願いします。

2014年4月15日火曜日

最近のMVの傾向について雑感

youtubeで日本のバンド系のMVを見ると、プロジェクションされたスタジオをバックに演奏する、、、というアプローチのビデオがすごく増えたことに気づく。

予算がないなかで、スタジオ一室借りて作り込んだ映像を投映出来れば画面に動きやルックの変化も容易に作れて、グリーンバックで抜いて合成する必要もないしコスパに良いんだろうな、、、なんてことを思いながらMVを見ている。





これはちょっと離れ業。

プロジェクションじゃないけどLEDの映像を撮影。
現場めっちゃ眩しそう。

これらのような、『記録された映像を投映し、再び撮影する』タイプの手法って2年程前に開催された改装された東京駅にプロジェクションマッピングするイベントによる影響ってすごくあるんじゃないかな、って思っていて、日本であの手法が脚光を浴びた最初の作品じゃないだろうか。いままで映画館で何気なく見てた「プロジェクション」というものが「手法」として見られるようになった瞬間である。

プロジェクションマッピングは、HD再生出来るプロジェクターが大変高価であったり、マッピングするためのソフトを使いこなしたりなどハード面でもソフト面もそれなりに敷居が高いので、インディーズバンドではマッピングするには手は届かないけど、投映するだけなら話は別。

面白いのが、例に挙げたMVは、正面からガッツリ演者に映像を投映してるところ。

SEKAI NO OWARIのMVにもプロジェクションを使ったMVがあったけど、よく見るとリア(スクリーンの裏から)で投映されてる。リアで映せば演者に映像が被らずキレイに撮影することができる。このビデオが出来たのは2011年で、まだ東京駅のプロジェクションマッピングが開催される前のこと。

あえて正面から投映することで、立体物に当たる映像の歪みや、それによって落ちる影みたいな汚れを残すことに対して作る人も見る人も抵抗がなくなったのかなーと思ったり。つまり映像を投映するのは必ずしも平らである必要はないっていう前提が作り手にも受け手にも芽生えてるように思える。


そもそも記録した映像をまた記録するってちょっとおかしいと思うんですよ。カラーコピーしたプリントをまたカラーコピーする感じというか。テクノロジーを間違った使い方をしてると思うんだけど、映像業界の最新のフレームワークである3Dとか4Kなどに言えるリアルに・精密に見せる傾向とは明らかに逆の方向を見ている。


今後、手法としての投映がどう変化していくのかは楽しみだし、キレイに作ることが正解とは限らなくなった現状は、面白い傾向に向かってるなーなんて無理矢理まとめてみた。


眠いです。