※上の写真は多摩美の後輩である荻原楽太郎氏によるもの。
今回はライブセット全編通してタイポグラフィを使った映像で統一。タイポネタをベースに写真家の山本渉a.k.a.wattyに実写映像を作ってもらったり、ペインターの中山晃子に流動体や水滴を使ったパフォーマンスを融合させて、転校生の透き通るような瑞々しさ溢れるサウンドと、狂気を垣間みる詞世界を表現しようと試みました。
タイポグラフィを使ったアニメーションは、以前『CHANNELER』という作品でも試みたアプローチですが、今回はよりタイポの持つ面白さと、転校生の歌詞から受ける文体の素朴さと切迫さをどう表現するかがミッションだったと思います。また、今回は実写映像とタイポのアニメーションを組み合わせる際にカラオケ映像にならないか不安だったため、アウトライン化したタイポを部首ごとに分解し、造形は異なるけど意味は同じ言葉を作って、オリジナルのタイポグラフィをデザインしました。上のgifアニメは『夢から醒めてゆくよ』をヒラギノ明朝体でタイピングし、それを一度分解したうえで異なる造形で同じ言葉を作っているのが分かると思います。
文字の再構築ネタといえば字作字演とか、身近なところだとタイピングによるギャル文字や団子坂文庫など、けっして目新しい手法じゃないんだけど、モーショングラフィックスという手法に落とし込むことで、文字と抽象的オブジェクトを往復するイメージが、作っていてとても面白い感覚を得ました。
あと先にも少し触れたけど、今回も実写の映像を写真家の山本渉が担当。
いままで飛び道具的な加工を施してたけど、今回はスタティックな画面作りで、彼本来の写真家としての画面の見せ方に、タイポのアニメーションが重なって、思っていた以上に完成度が上がって嬉しかったですね。逆に、彼の良さをより引き立たせるならRCAの出力だと厳しいな、、と思いました。
タイポグラフィを再構築して新しい文字の造形を見いだすアプローチ以外にもアスキーアート的なキャラクターアニメーションも取り入れました。使った文字はすべて転校生の楽曲からテキストを引用して、それを部首ごとなどに分解してグラフィックにしていきます。
上の写真はwattyによる撮影。
今回はペインターの中山晃子がREPUBLICでのVJのために新技を開発。iPadに作っておいたVJ素材を再生してもらい、その上に水や洗剤などを流した様子をカメラで撮影し、タイポアニメーションを有機的な表情に変化させる、、という内容。タイポのシャープでコントラストのある画面が流動体によって有機的に崩れていく演出は、ライブセットに視覚的な深みを得て助かりました。。。
今回はWOMBのメインフロアという事もあり、プロジェクターの出力や巨大なミラーボールの存在など、想定外の問題が発生して思い通りにいかなかった事もあったけど、タイポアニメーションを積極的に取り入れ、山本の品のある実写映像とアニメーションを融合させたり、中山は新技を開発したりと、自分たちにとって新しいことが出来たのが大きな収穫だったと思う。
REPUBLICで転校生との共演を終わりにさせちゃうのも勿体ないと思うので、別のハコで一緒にリベンジしたいなーと思いでいっぱいです。
今回のライブ写真の一部はmetromoonタンブラーのアカウントでまとめて見れるので、ぜひチェックを!!!
http://metromoon.tumblr.com/
懐かしいです。観に行きました。転校生さんが見たくて。久々になってしまいましたが、映像とということで楽しみでした。文字を崩して抽象的にオンナノコ(転校生さんかな)が描かれていたり、文字がどこかバランスがおかしくて、読みづらくはあったんですが、それだからよかったというか、転校生さんと楽曲らしい、転校生さんと楽曲を現すとこうなるんだというような。面白かったです。目が離せなくて、転校生さんをみるか画面をみるか大変でした(笑)こちらで、もう一度みれて嬉しいです。あの日は、転校生さんは閉じているような印象が合ったのですが、転校生さんは本当に独特な世界をちゃんともってるから、こうして映像とされても映えてくるというか、まだすごく売れていないけれど、魅かれてしまう魅力があると思うから、これからも待っていたい。またコラボしてほしいです!観に行きます! 祐子
返信削除はじめまして。コメントありがとうございます!
返信削除ぼくも水本さんと改めて共演したいと思ってます(機会さえあれば...)
そのときは是非また遊びに来てください!