一年間webだったり映画館で見て来た短編のアニメーションやMVのBEST10を選別しました。今年はファブリケーションの技術を映像作品に応用した作品もちょいちょい見受けられて、「手癖のないルックだけどフィジカルさがある」というのが昨年の傾向にあるなーと思いました。他にもデスクトップで完結する手法に満足感が自分自身が感じなくなったり、特別大きなドラマやセンセーショナルなアクシデントもない微熱的なテンションの作品が集まった気がします。
作っていてテンションの高い作品の方が好きだけど、webで映像を見る事自体、なにか面倒臭さを感じるので、起伏の激しかったり異常な情報量の多い映像に何か押し付けがましさを感じるのかなーと思ったり。
ってなわけで以下BEST10です。
Shugo Tokumaru "Katachi" from Kijek / Adamski on Vimeo.
2013年で一番面白かった短編の作品を選べと言われたら真っ先にこのMVを推薦すると思います。Aiのパスっぽい手癖のないフォルムの板が手前奥に連なってゆくストップモーションで、手法的には目新しさはないように思えるんだけど、人肌を感じさせないフォルムをフィジカルな素材に落とし込むギャップが今っぽい映像表現だと思った。
驚きや新しさはないんだけど、「良いな」と思える良作。
Is Tropical / Dancing Anymore from riffraff films on Vimeo.
下らなくて好きです。
The Clockmakers / Les horlogers from National Film Board of Canada on Vimeo.
モーショングラフィックスにおける画面作りって、ヘソを一カ所に固定しがちだけど、前半の展開は不思議な重力感を覚えました。モーショングラフィックスって「止まってもグラフィックとしての魅力が伝わる」ことを意識されてる作品が多いなか、「動いたときに一番魅力を感じる」モーション系の作品に久々に出会った。
Sefton's Dream from Michael Aubtin Madadi on Vimeo.
ブラウン管にお絵描きビデオゲームを流しながらセルアニメを張り合わせたハイブリットな手法のアニメーション。webで映像を見る事自体、なにかかったるさを覚え始めてる今日ですが、フルスクリーンにして展開を丁寧に見守りたくなる作品だと思った。
BEAUTY OF MATHEMATICS from PARACHUTES.TV on Vimeo.
日常生活に見受けられる現象をノーテーションと数式に表したモーショングラフィックス。ノーテーションの美しさは物理的に物事が成立されるためのバランスに裏付けされてるのかなー、、というのを考えさせてくれました。
YAKENOHARA - RELAXIN' MV やけのはら / RELAXIN' MV from saigo no shudan on Vimeo.
微熱系MV。特に大きなドラマが起きることはないんだけど、淡々と部屋のなかの家具がウニュウニュ動く様を眺めるだけで充実感が得られる良作。
Suck a Stew Dry - 世界に一人ぼっち from Hiroshi Kondo / STNW on Vimeo.
超絶マスクMV。プリズムのなかに表象が屈折してるかのようなルック。丁寧なカメラワークや美しいカラコレ。素晴らしい伝統工芸を間近で見たような感覚を覚えました。
Whaty by Barry Doupé
粒子のような細かいピクセルが様々な形体の顔(?)に、メタモルフォーゼするだけのアニメーション作品。まだ作家のバックボーンのリサーチをしてないので、色々突っ込みにくいんだけど、魅力的なCG作家をまた一人見つけることが出来て嬉しかったので推薦。
LINEみたいなグラフィックだけのコミュニケーションが成立した時代だからこそ生まれたMVだと思う。やられた感。
という感じです。
ってか12月の気になった作品やってないじゃん!って思ったんですが、師走は仕事がクソ忙しくてそんなに作品見れてないので割愛です。
そんな感じのノリですが2014年も色々仕事ください。
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